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01日 8月 2018

京の宿泊所防火研修に行ってきました。

H30年 6月15日から開始された「消防検査済表示制度」の一環で 消防からの要請があり、「京の宿泊所防火研修」に行ってきました。

 

以下、簡単ですがレポートを書いていきますね。

京都のゲストハウスやホテル、またはほかの地域の宿泊施設のオーナーさんやスタッフさんも、ご参考までに目を通しておいてください。

 

■消防検査済表示制度とは

まず、本題の研修内容を紹介する前に「消防検査済表示制度」について。 

 

【制度概要】小規模な宿泊施設からの火災や被害を防ぐため、消防法令が守られているなどの一定条件をクリアした宿泊施設に対して「消防検査済ラベル」を交付する「消防検査済表示制度」の運用をH30年6月15日から開始。

 

【消防済ラベル】

交付条件は

(1)消防法令に適合していること。

(2)出荷防止及び初期消火方法等について、外国語併記で記載した書面等をわかりやすい場所に備え付けるとともに、宿泊者に対して、原則、対面による説明を行うこと。

(3)消火器を設置していること。

 

【主な対象施設】

書簡業施設又は届出住宅で、収容人数が30人未満の宿泊施設

 

【交付・更新申請】

・宿泊施設のある行政区を管轄している消防署において、必要な手続きを行う。

・申請後、消防職員が宿泊施設において、交付条件を満たしていることを確認する。

・確認の結果、交付条件を全て満たしていれば、後日「消防検査済ラベル」を交付する。

 

※※

元々、当宿のような古民家を利用した小規模ゲストハウスでも「旅館業法」上の営業許可を取得したうえで、営業をしています。ということはもちろん消防の検査もクリアしているわけです。しかし昨今の急激に増えた違法な民泊のために、周辺住民の不安があったのでしょうね。そのあたりの流れで、この「消防検査済」と書かれた第三者からでもわかるプレートを掲げるようにして、周辺住民への理解と安心を提供しよう…、そんなところでしょう。

 

■京の宿泊所防火研修の内容

平成30年度は7/31が第一回で、それから月一回くらいのペースで行われるようです。

午前の部は9:00~昼12:30

午後の部は13:00~16:30

 

私は参加する一週間ほど前に、電話をして、名前や施設の名前等を伝えて「受付番号」をもらいます。そして京都市消防局のこのページ(京の宿泊所防火研修のご案内)にある受付表のPDFを印刷し、必要事項を記入しておきます。

 

私は7/31の第一回に参加しました。

初めは義務感で参加しましたが、結論から言うと「面白かった」です。

 

どんな様子だったか、さらっと説明しますね。

 

場所は、京都駅の南(東寺の南)にある、京都市防災センター。

私は午後の部に参加。

 

子供の夏休みだからでしょうか、親子連れで結構にぎわっていました。

一階には小さな消防車、消防士のコスプレした男の子が乗って遊んでました。

 

 二階にはヘリコプター。消防士体験ができるゲームなども。こんな施設があるとは知りませんでした。

 

4階の講習室へ。

私のようなTシャツ短パンな人はほとんどおらず、どこかのホテルの従業員らしきYシャツの人が4割くらい、6割ほどが一棟貸しや民泊のオーナーと思われる(勝手にそう判断)45~60歳くらいの人でした。

 

13:00 5分前に受付。

13:10から10分間のオリエンテーション。

13:20から30分間 「宿泊施設の適正な運営」の講義。

13:50から60分間「宿泊施設の出火防止、地域連携等」の講義。

 

ホテルニュージャパンなどの有名な宿泊施設の家事を実際の映像で解説。

つい先日(2018/7/28 20:40頃)の、京都宮川町の家事についても。折からの台風で延焼が広がったらしく13軒に被害があったそうですが、そのうち三軒が宿泊施設だったと。13軒中3軒!宿泊客には被害がなかったそう(火災元の青果店で一人 亡くなられてます)。

 

少し休憩を挟み15:00から 4グループに分かれて、それぞれ専用の部屋に行って実技の時間(各20分間)。

 

私のグループは、以下の順

1)「警報設備取扱訓練」。

実際の警報設備が模擬的に設置してある部屋。大規模系のホテルの警報装置の仕組みや対応の仕方の説明。小規模施設の小型警報器の説明。

 

2)「宿泊施設の防火管理」

ミニシアターになっててドラマが流れました。あるビルに入っている会社の防火責任者が社員に防火訓練をするというドラマ仕立てな内容。免許の更新時にみせられるドラマありますよね、あんな感じのやつです。名もない俳優が演じてますが、なかなかよくできてました。

 

3)「消火訓練」

まずは消火器の構造の説明。次は、水と圧力ガス(?)を入れた訓練用の消火器を一人ひとりが(5人で一回)実際に消火器を噴射する。噴射する対象は、子供部屋でストーブが燃えてしまった映像がモニタに映ってて、それに目掛けて水を噴射します。

消火作業の前に「火事だー」と叫ぶのですが、ちょっと恥ずかしい。

消火器は一度も使ったことなかったので良い経験でした。

それと、私は知りませんでしたが、消火器ってグリップを握ったり離したりして自由に消火剤を出したり止めたりできるものだと思ってましたが、一度 噴射したら15秒くらい(?)出続けるんですね…。だから火元のすぐそばまでいってからピンを抜き、火元目掛けて噴射です。

実際の家事の現場で、かなり離れた位置から白い粉末が廊下に蛇行して残ってて、火元の手前で途切れてる…という悲しい状況があるらしいです。

 

4)「避難誘導訓練」

せまーい部屋でテレビモニタの映像を見ることから始まる。ホテルの部屋を二階分 横からみてるような合成映像。ふーん、ホテルを泊まるときはあらかじめ避難経路を確認しておくと良いんだよね~、ってだけのものかと思ったら、「さて、では今からこの扉から入って、火災現場(廊下と部屋に煙が充満している)を模した部屋を通って脱出してください」と言われる。

予想もしなかったからびっくり、4人くらいが1グループになり、先頭(たまたま私)が懐中電灯を持って、誘導灯の矢印などを頼りにいくつかの扉や部屋を通り脱出します。これ、煙であまり前が見えない中で、光ってる誘導灯はマジでアリガタイです。

 

16:20 最後は4つに分かれたグループが最初の講習室にそれぞれ戻り、全員がそろったころ、「修了証」をもらい解散です。

 

 

■京の宿泊所防火研修を終えて

最初は(消防の要請で)義務感で参加したわけでしたが、学びがあり参加した意義がありました。

当宿がオープンした2010年の時点は小規模施設は家庭用の火災報知機で良かったのに、すぐに法律が変わり連動式の火災報知機を設置しなければいけなくなり、(まだ3年くらいしか使ってないのに)元の報知機を新しい法律に合わせた報知機に交換して余計な出費で不満でした。

 

しかし、過去の宿泊施設の事例から、法律が変わり基準が厳しくなるのも当然だなと…宿泊客を預かる身として責任があるわけで背筋が伸びる。

以下、ゲストハウスで起こりうる火災とその対策について… 

 

■ゲストハウスの火災対策

基本的に、オープン前の許可の検査や毎年の消防の点検が来ますので、法律上の火災対策はOKのはずです。

具体的には、連動式の火災報知器、玄関口や階段手前などに避難口誘導灯、部屋に避難経路図の掲示、懐中電灯、消火器の設置、カーテンやカーペットなどに「防火マーク」があるか等です。

 

それはあくまで設備面の話… 

運営上に気を付けるのは「火を発生させる」ことのないようにすることです。

当宿の火元として考えられるのは以下の点。

 

1)キッチンのコンロ

ゲストでコンロを使って料理をするのはあんまりいないです。が…まぁキッチンは、まず大丈夫でしょう。

 

2)夏の蚊取り線香

部屋には電気式のノーマット(ブタさん)も利用しているが、トイレやシャワーが当宿は外(内庭)に面しているので、旧来の蚊取り線香を使っている。これもまぁ、問題ないでしょう。あと、スプレータイプの「おすだけノーマット」も ゲストが来る前に各部屋にプシュっと吹いておきます。電気代も火の心配もないので気に入ってます。

  

 

 

3)たこ足配線やコンセントのトラッキング火災など

個室はいいのですが、ドミトリーは壁にある限られた数のコンセントからそれぞれのベッドに延長コードをつなげて配線しているので注意が必要。トラッキング火災はコンセントのプラグとの隙間に埃がたまり火災につながるというもの。最近のプラグは根元が絶縁上のコーティングがしてあるものが多いのでそれを選んで使うのも手。

かなり前ですが、プラグとの隙間を塞ぐグッズ(サンワサプライ コンセント安全カバー)を購入しました。

 

以前、キッチンの家電品が一か所に集まっているところが過電流と思われる現象でプラグが溶けていたのを発見しました。トースター・電気ケトル・炊飯器を一つの延長コードでつかっているので、それでだと思います。

過電流が流れたら自動でオフになるコード(雷ガード&ブレーカー、LED個別スイッチ付き 節電タップ)に交換しました。

 

 

4)タバコの不始末

これが最も可能性が高い。

私自身タバコを吸わないし、タバコの煙は大嫌いなので完全禁煙にしたいのですが、そういうわけにはいかず。「室内は禁煙、但し、喫煙者は庭にある灰皿のあるところで吸ってね」ということにしている。

宿内(庭も含めて)を完全禁煙にしないのは、喫煙者が宿泊する場合に、宿の前の道路で吸ったりすることになり、見た目上 よろしくない。道路にタバコを捨てたり、ごみ箱に捨てたりする可能性もある。

宿の敷地内に喫煙スペースをどこかに設けるのは必須です。

とはいえ、過去の事例でいくつか問題が…。

 

・二階の部屋のトリプルルームにバルコニーがあるのですが、そこで吸い、タバコの灰をそこから落とすゲストがいた(→バルコニーに禁煙マークを貼って対処)。

 

・チェックアウト後、ごみ箱を見ると、タバコの吸い殻が入っていた。これが自分で持っていた携帯灰皿に入れたものを外出先から帰ってきて入れたもの(←これでも問題だが)なのか、室内で吸ったものなのかは分からないが、いずれにしろ危険です。喫煙者は比較的少数派なので、「タバコどこで吸ったらいい?」と聞かれて初めて教える形になるので、もし質問しない人への対応としては「庭に灰皿がある」ということを分かりやすくするかチェックインの時に喫煙者か確認すると良いかと。

 

・チェックアウト後、部屋に捨て置かれたドリンクの空き缶に吸い殻が…。空き缶を灰皿に使ったのでしょう。これは過去に三回あるが、三回とも韓国人ゲストでした。

 

・灰皿はトイレ前の廊下(縁側)のそばにある石の上(庭用のサンダルとか置くところ)に、置いているのですが、ゲストがその灰皿を廊下の木の床の上に置いて使用することがあり、少し危険。→タバコ吸う人に事前にジェスチャーで説明。

 

・喫煙者に関しては、韓国人男性の比率が高い。中国人の男性の一部、欧米系のギャルっぽい女性の一部。はっきり言いますが、韓国人のタバコのマナーは悪い。英語で説明しても伝わってないことがあるので、ジェスチャーで念入りに説明しないと危険です。

 

・あとゲストの側ではなく、↓これは自分(宿側)の側の行動に反省がありました。

掃除の際に、灰皿にたまっている吸い殻をポイっとごみ袋に入れていましたが、今回の研修で講師の人がこう言っていた「一見 消えていると思っても、100に一つの可能性で 時間差でごみ袋の中で火が付くこともある」とのこと。灰皿に水を入れるか、捨てるときに水をかけるべきと。

早速、今日から(適当な缶がなかったので)「Yoku Moku(ゲストさんにもらったクッキー)」の缶に水を入れて、そこに捨てることにしました。匂いが酷くなるので蓋付きの缶がベター。量が溜まったらまとめてごみとして捨てることにします。

 

※※

いかがでしたか?

この「京の宿泊所防火研修」を受けることで、

宿泊施設は、人の命を預かっているということを再認識できました。

京都の宿泊施設の方は、順次この研修を受けられると思います。

ご参考までに。

 

 

 

tagPlaceholderカテゴリ: 2018, その他

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